【経験談】薬剤師が働くなら大手チェーンと中小薬局どっちが良いか

Pharmacist
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PharmaXというオンライン薬局のスタートアップで薬剤師・エンジニアとして働いています。Rails・React・TypeScriptなどを書きます。英語が得意でTOEIC900点・通訳案内士資格取得。主に薬剤師の働き方やプログラミング、英語学習について書きます。当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。
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「大手チェーンと中小薬局、どっちで働けば良いだろう?」

 

たしかに悩みますよね。

その気持ち、よく分かります。

 

そこでこの記事では

  • 大手チェーンと中小薬局どっちが良いか
  • 大手チェーンで薬剤師が働くメリット・デメリット
  • 中小薬局で薬剤師が働くメリット・デメリット

についてまとめてみました。

 

この記事を書いている僕は、新卒で大手チェーンで働いて、その後は中小薬局で働いています。

なので多少は参考になるかなと。

 

では本題へ。

 

【経験談】薬剤師が働くなら大手チェーンと中小薬局どっちが良いか

 

大手チェーンと中小薬局、どちらの方が良いか。

 

結論から言うと、どちらにもメリット・デメリットがあるので、それらを考慮した上で「自分にはどっちの方が合っているか」を判断しましょう

 

僕の個人的な感想としては、以下のような基準で選ぶのがオススメです。

 

大手チェーンがオススメの薬剤師

大手チェーンがオススメなのは、以下に該当する薬剤師です。

 

【大手チェーンがオススメ】
  • 待遇の良い環境で働きたい
  • 未経験・ブランクがある
  • 薬剤師以外のキャリアも考えている

 

中小薬局がオススメの薬剤師

中小薬局がオススメなのは、以下に該当する薬剤師です。

 

【中小薬局がオススメ】
  • 大手チェーンになじめなかった
  • 裁量の範囲が広い環境で働きたい
  • できるだけ異動したくない

 

なぜこのような結論に至ったのかについて、これから詳しく解説していきます。

 

大手チェーン薬局で働くメリット・デメリット

 

まず大手チェーンで働くメリット・デメリットについて。

 

大手チェーン薬局で働くメリット

僕が感じた大手チェーンで働くメリットは以下の3つです。

 

【大手チェーンの良いところ】

  1. 教育制度が充実している
  2. キャリアの選択肢が多い
  3. 福利厚生がしっかりしている

 

メリット1:教育制度が充実している

大手チェーンは教育制度が充実しています。

 

これは中小薬局へ転職してから、

「大手チェーンの環境は、本当に恵まれていたのだなぁ」

としみじみ思いましたね。

 

僕が新卒で入社した大手チェーンは車内に模擬薬局があって、店舗配属前に調剤や鑑査、投薬のロールプレイングをできるようになっていました。

 

さらに言うと、薬に関する研修だけでなく、ビジネスマナー研修も受けられるし、外部の会社が提供するEラーニングやそのほか研修費用も会社側が負担してくれる充実ぶり。

 

その後、全部で1店舗だけの小さな薬局へ転職したのですが、転職先の薬局ではそもそも研修自体がないし、外部研修も自己負担でした。

 

なので、

  • 新卒の薬剤師
  • ブランクのある薬剤師
  • 未経験の薬剤師

にとっては、教育制度の充実は大きなメリットなんじゃないかなと思います。

 

メリット2:キャリアの選択肢が多い

大手チェーンは、キャリアパスが豊富です。

 

薬剤師だけでなく、

  • 人事
  • バイヤー
  • 教育

など、様々な道が用意されています。

 

多くのキャリアパスがあるので、

  • 「ずっと薬剤師として働くのは微妙だなぁ」
  • 「バリバリ色んなことにチャレンジしたい」

という薬剤師には、大きなメリットと言えるでしょう。

 

また大手チェーンは店舗数が大いので、異動のたびに様々な処方せんに触れることができます。

 

僕は大手チェーンで10店舗以上働きましたが、小児科が近くにある粉薬の処方が多い店舗だったり、門前の病院はないけど様々な医療機関の処方せんが持ち込まれる店舗まで幅広く経験できました。

 

薬剤師としても多くの経験を積め、薬剤師以外の選択肢もたくさんある。

これは中小薬局にはない大手チェーンのメリットだと思います。

 

メリット3:福利厚生がしっかりしている

福利厚生が充実しているのも、大手チェーンのメリットかなと。

 

まさに至れり尽くせりといった感じで

  • 住宅補助
  • 社外研修の提供
  • 育児休暇
  • 退職金
  • 娯楽施設の割引

などが用意されていることが多いです。

 

正直なところ、当時は「こんな福利厚生があるなら給料自体を上げてくれ」と思っていたのですが、今考えるとここまで福利厚生が充実しているのは本当にありがたいですね。

 

大手チェーン薬局で働くデメリット

僕が感じた大手チェーンで働くデメリットは以下の3つです。

 

【大手チェーンの悪いところ】

  1. 規則がやたら多い
  2. 仕事の裁量が小さい
  3. 突然の異動がある

 

デメリット1:規則がやたら多い

個人的に1番嫌だったのですが、大手チェーンの規則の多さです。

 

僕が勤めていた会社だけかもしれないですが

「えっ、それ誰も気にしなくない?」

みたいな細かい規則がけっこうありました。

 

たとえば「靴下は無地のものを着用」みたいなルールです。

 

「学生じゃないんだから」と僕は常々思っていて、「次は規則のゆるいところで働こう」と強く思いました。

 

ただ今思うと従業員数が多いので、ある程度のルールは仕方ないのかもしれないですね。(大人になった)

 

デメリット2:仕事の裁量が小さい

大手チェーンは薬剤師一人一人の裁量が小さい傾向にあると思いました。

 

例えば、「調剤はこの手順でやって、服薬指導はこうやる」みたいなルールがとても多く、工夫の余地が少なくなりがちかなと。

 

ただし、裁量の少なさがダメというわけではありません。

 

先ほどの話と同様、大手チェーンは従業員が多いのでガチガチにルールが決まっていた方が教育をしやすかったりと色々メリットがあるんですよね。

 

ただ、人によっては「作業しているだけ」と感じることも多いと思います

 

デメリット3:突然の異動がある

異動を突然言い渡されることも、大手チェーンならではなかなと思います。

 

僕の話をすると、自宅から片道30分の職場から片道1時間半の職場への異動が決まり、生活の質が著しく下がってしまったことがありました。

 

7時起床で良かったのに5時半起床になってしまったし、帰りも20時には帰れていたのに23時過ぎの帰宅が当たり前に。

 

当時を振り返ると、QOLがかなり下がったように思います。

 

ただ、先ほども書いた通り異動にもメリットはあって、

  • いろんな処方せんを勉強できる
  • 人間関係をリセットできるなど

などデメリットばかりではありません。

 

今は異動なしでの採用も行なっているみたいなので(地域限定社員みたいなやつ)、異動がどうしても嫌なのであれば異動なしの採用で入社すると良いんじゃないかなと。

 

中小薬局で働くメリット・デメリット

 

次に中小薬局で働くメリット・デメリットについて。

 

中小薬局で働くメリット

僕が感じた中小薬局で働くメリットは以下の3つです。

 

メリット1:規則がゆるい

先ほども書いた通り、僕は細かい規則が本当に嫌いでした。

なので、中小薬局の方が規則がゆるいので、個人的には大手よりも働きやすいです。

 

「靴下は無地のものを着用」みたいな意味不明なルールはなく、社員の自主性に任されているので、個人的にはかなり嬉しいですね。

 

僕みたいに細かいルールが窮屈に感じる薬剤師は、大手チェーンよりも中小薬局の方が働きやすいと思います。

 

メリット2:異動が少ない

転職コンサルタントによると、中小薬局の場合、1つの店舗で働くことを前提に採用が行われることが多いそうです。

 

そのため、片道30分の職場から片道1時間半の職場へ異動ということはほぼないと思って良いんじゃないかなと。

 

大手チェーンの場合、全国に店舗があるので、片道30分から片道1時間半どころではない異動もありえます。(関東に住んでたけど、東北に異動みたいな)

 

なので、仕事のために住む場所を変えたくない薬剤師にとっては、中小薬局の方が働きやすいでしょう。

 

メリット3:経営者との距離が近い

僕が小さい薬局で働いてみて1番良いなと思ったのは、経営者との距離が近いということです。

 

僕はよく社長に鰻屋さんへ連れていってもらっていたのだけど、起業した時の苦労話などがとても興味深くて、とてもためになりました。

 

彼は薬局を開くとき、医師に営業していたそうなのですが、「成功するためには優秀さよりも、泥臭ささと継続した努力が大事なのだな」と強く思った記憶があります。

 

また「健康相談会みたいなことをやりたい!」と思ったら、経営者に直接伝えられるのもかなり良いなと思いました。

 

「じゃ、それやってみよっか」みたいな感じで、意思決定のスピードも早いので、とても気持ちよく仕事をできるんじゃないかなと。

 

もちろん提案を却下されることはありますが、色々と提案して仕事を刺激的なものにしたい薬剤師には良い環境だと思います。

 

中小薬局で働くデメリット

僕が感じた中小薬局で働くデメリットは以下の3つです。

 

【中小薬局の悪いところ】

  1. 大手に比べると福利厚生が充実していない
  2. 教育制度が整っていないことが多い
  3. 設備が大手に比べると古い

 

デメリット1:大手に比べると福利厚生が充実していない

中小薬局は福利厚生が充実していません。

 

交通費や退職金などはあるけど、本当に最低限の福利厚生しか提供されていないことが多いです

 

独身ならあまり気にならないかもしれないですが、家庭があったりすると福利厚生の充実さは少し気になってしまうかもしれません。

 

デメリット2:教育制度が整っていないことが多い

中小薬局は教育制度がしっかりしていないことが多いです。

 

先ほどもちょろっと書いた通り、僕が初めて小さい薬局へ転職したときは、そもそも研修自体がありませんでした。

 

転職活動をしている時にも思ったのですが、そもそも中小薬局で「研修が充実している」とアピールしている会社が少ないです

 

要するに、充実した教育制度は、大手だからこそ提供できるんですよね。

 

ある程度の経験がある薬剤師にとっては、そこまで気にならないかもしれないですが、未経験だったり、ブランクのある薬剤師にとってはデメリットが大きいように思います。

 

デメリット3:設備が大手に比べると古い

中小薬局は設備が大手に比べて古いです。

 

大手チェーンは設備投資をしっかりしているので、電子薬歴は当たり前だし、鑑査システムが導入されていることも珍しくありません。

 

けど、中小薬局ではいまだに紙薬歴を使っているところがたくさんあります。

 

大手チェーンから中小薬局へ転職すると、今までの設備って恵まれていたんだなと感じることが多いんじゃないかなと。

 

もちろん、設備投資をしっかりしている中小薬局もあるので、店舗見学などをしっかりした上で就職先・転職先を決めましょう。

 

まとめ

以上のメリット・デメリットを考えると、大手チェーンが向いている薬剤師・中小薬局が向いている薬剤師はこんな感じです。

 

【大手チェーンがオススメ】
  • 待遇の良い環境で働きたい
  • 未経験・ブランクがある
  • 薬剤師以外のキャリアも考えている

 

【中小薬局がオススメ】
  • 大手チェーンになじめなかった
  • 裁量の範囲が広い環境で働きたい
  • できるだけ異動したくない

 

あくまでも僕の感想ですが、個人的にはこんな感じですね。

 

参考になれば幸いです。

では!